四国ロックトリップ

こんにちは。スタッフの宮嶋です。私は10月天気が落ち着かない中、晴れ男に連れられて四国RockTripに行くことができました!

去年もですが、行くたびに本当に多くのことを感じます。

 

NIYODO LOVER という仁淀川のトポが公開されましたが、内容が深いトポです。グレードやトップアウト、競争を超えたクライミングの物語として、初登時の記録が文章で載っています。思いの伝わるとても素敵なトポでした。自由なクライミングを求める方には、是非四国とこのトポはおすすめです。(トポの文中でもこの言葉が使われています)

自由なクライミング 逆に不自由なクライミングって何でしょう。

四国はなんといっても「登る」以外にほとんど手が加えられていないのが特徴です。下地、アプローチ、駐車場、ティックマーク。これらの要素はほとんど加えられておらず、なるべく自然のまま残されています。その分、安易に手を出して飛び降りることができなかったりしますが、それがクライミングだと受けめて欲しいという願いが込められています。

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4泊5日四国に行き、Niyodo Lover に出会って、自然のまま残されている沢山のボルダーに出会うことができました。ボルダーが自然なら・・その周りもきれいな川、山、歩きにくい道があります。もちろん虫や動物も。10キロほどの荷物を前後にしょって遠くから岩を眺めては川へ降り歩き探し、ラインを見つけて登る。最終日、私の足はふらふらでした。けど幸いにも登る体力は別腹でした笑

見渡す限り岩だらけ・・自然を見つめて探し、歩き、選んだラインを好きなように登る というプロセスは、まさに自由を感じました。岩と川、山と空に囲まれて岩を登るという感じです。ここにyou tubeを取り入れなかったことも自然のままを登るという自由さ、解放感がありました。

道具や環境は人を締め付けるものでもあるなと思いました。

日々の強くなる努力は、このためなんだと。自由を手に入れるため。

岩が人に元気を与える といったのは平山ユージ氏ですが、まさにこのことでしょう。

 

 

何回も何日もトライし、完登者の動画を確認し、コンディションの良い日を選んで岩を登る。それも限界を押し上げたり結果をだしたりするのには必要なことですが、私にとって四国ではそれは違いました。

私たちが行った日はとても暑く、雨待ちの湿度が高い状態でした。岩に着くころにはTシャツはびしょびしょ。岩は照りだされていました。河原のホールドは粒が荒くつるつるで、そんなに難しくないような一手も・・取った後にずり落ちる。 そんな中かっこいいと思える岩を登り切ったのは大きな成果でした。

あえて課題名は言いませんが、とにかくスケールがでかくてロケーションが最高。谷にめちゃ大きな岩があって、その上に乗っかっている大きな岩を登りました。つまり下地は岩です。マットからはみ出ることは絶対ありませんが、すぐそこは谷底です。午後の遅い時間から登り始めて・・登り切ったころには薄暗くヘッドランプをつけていました。上部はもちろんバラせないので、いくつか用意したイメージを頭に叩き込んでつなげのトライ。やっぱり焦りましたがイメージを形にしてリップをつかむことができました。情報はなんとなくついたチョーク跡のみ。動画も何も見ていないので「わからない」という気持ちを持ちながら手を出していくのはやっぱり確信と気合しかないですね。「岩の上に立った時・・その時の気持ちで見える景色が違ってくる」と何かで読みました。 正直、振り返るのが怖いくらい谷が暗くなっていて、余計深く見えました・・。昼間はあんなにきれいだったのに。うれしいというより、頑張りすぎて気持ち悪いというのが本音でした。でもよかった。登れて。降りるときも、岩しかないので滑らないかドキドキ。自然の驚異に畏怖しながらのトライでした。

 

今日というこの日しかない、この場所しかない。暑かろうが湿っていようが、疲れていようがお腹が空いていようが・・ この時登るしかない。コンディションのいい日に行けばそりゃ簡単に感じるかもしれない。けどそうではない・・そこに大きな意味や強さ、面白さがあるということに改めて気づきました。これが岩を登るってことなんですね。

近隣に手軽に行ける恵那やフクベというボルダーがあるので、忘れがちなことだなと思いました。

四国に行くと、目が覚めたような新鮮な気持ちになれます。また岩登りに向き合っていきたいです。

 

 

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